下仁田町の会社紹介

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【会社紹介】地域を守る建設業〜安心・安全なまちづくり、地域から信頼される会社づくり〜 上原建設株式会社 五十嵐 真洋さん

 10月24日(月)に下仁田町商工会青年部とのコラボ授業を実施しました。

 今回は下仁田町の総合建設会社「上原建設株式会社」の五十嵐 真洋さんから建設業の仕事や役割をお聞きし、取材を行いました。

 〇 授業の様子

 

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Ⅰ 総合建設業の概要と上原建設株式会社の仕事について

 はじめに、五十嵐さんから総合建設業について教えていただきました。

  

1 建設業の6つの役割

(1)社会基盤(インフラ)を整える

 主に土木工事のこと。近隣では、大仁田ダム(南牧村)、湯ノ沢トンネル(南牧村~上野村間)、などの工事を行った実績がある。

   

  【大仁田ダム】        【湯ノ沢トンネル】

 

(2)日常生活を支えて豊かにする

 主に建築工事のこと。近隣では、下仁田小学校、下仁田厚生病院、様々な会社の社屋・工場、一般住宅などの工事を行った実績がある。

  

           【下仁田小学校】              【下仁田厚生病院】

 

(3)守る~土砂災害・除雪対応の復旧~

 災害復旧を行う。令和元年10月の台風19号で町内の吉崎バイパスが土砂崩れにより通行できなくなった際に、土砂撤去、清掃、交通整理を行い、翌日には3.3kmの全区間を復旧した。

 また、冬には除雪作業、路面凍結対策のため、道路に融雪剤(塩化カルシウムなど)を散布、多いときには、約100km分、2t程度散布している。

 

(4)次世代につなげる

(5)環境を考える

(6)未来を創造する

 今ある構造物・建築物を守り、環境対策を行う。また、最先端技術の導入を推進することによって「建設会社」から「地域課題解決企業」へと発展を目指している。

  

2 建設会社を動かすメンバー

 

(1)営業

 お客様からの要望を聞き、その情報を各部門と共有して仕事を進める

 

(2)施工管理

 土木や建築工事において工程、品質、安全、資金などを管理し、職員や協力業者に指示や調整を行う

 

(3)作業スタッフ

 パワーショベルなどの建設機械を使う仕事から細かな手作業などを行う

 

(4)総務(経理・事務)

 お金のこと、職員の管理、書類作成、人材発掘や育成を幅広く行う

 

(5)車両整備

 建設機械の工事車両、工具などが安全につかえるように維持・管理する

 

3 仕事を取り組む上での理念について

「地域から求められる企業として社会に貢献する」を理念として仕事している。上原建設は、創業者の上原さんが下仁田町で仕事を始め、120年が経過した。

 ・「土木構造物」「建築物」などのものづくり

 ・災害復旧・除雪などの暮らしを守る

 ・ボランティア清掃活動

 ・地域団体、高校などの連携

  ↓

 地域との信頼関係を育み、仕事を行ってきた。

 

「この地域のために何ができるのか」という基本姿勢を持ち続け、今後10年後、50年後、100年後の仕事を誠実に取り組むことが重要である。

 

4 施工実例 ~下仁田高校 ブロック塀安全対策工事~

 令和2年10月~11月、私たちが1年生のときに下仁田高校のブロック塀がフェンスに変わりました。そのとき現場監督をしていた五十嵐さんから工事の様子をお聞きしました。

 特に、安全対策として解体作業のときに細かい破片が飛ぶことや解体の過程でブロック塀が急に倒れてしまうことなどを想定した対策を行い、近隣対策として、隣の病院のことや私たちが授業をしていることから騒音を気にした対策を行ったそうです。また、場所によっては、人がやっと通れる狭いところもあり、現場監督として様々なことに配慮して仕事を進めたことがわかりました。

 

 そのときの様子をまとめたフォトムービーを見させていただきました。最初から最後まで工事の様子が写真に詳細に記録してありました。五十嵐さんは、フォトムービーをつくるためにたくさん写真をとったのではなく、みなさんから預かっているお金がどのように使われているのかを説明できるように記録として写真をとっており、写真に記録を残すことで「どのような状況で」、「どのような工法で」、「どのようなものを使って」を説明し、工事を依頼したお客様を守ること、作業をした会社を守ることもあわせて理解できました。

 

 五十嵐さんの話を聞き、建設業が道や建物をつくるだけでなく、社会基盤をつくりあげる、災害から地域を守るなど、社会への貢献度が高い仕事であることを学びました。

 

〇 現在の様子の写真

解体前

  

 完成

  

 

Ⅱ Q&A

Q1 今までで一番楽しかった現場はどこですか?

A 上原建設に就職して間もないころ担当した「南牧村の老人ホーム」です。

 老人ホームの大きさは、一般的な戸建て10個分くらい、21人のご老人が住むことができる大きさの建物です。この現場では、現場監督見習いとして基礎的なことを学び、多くの刺激がありました。

 

Q2 今までで一番大変だった現場はどこですか?

A 先ほどと同じ「南牧村の老人ホーム」です。

 現場監督見習いだったため、指示の言葉を理解ができなかったことです。また、現場で働く人との接し方にも戸惑いました。

 

〇 南牧村老人ホームの建設の様子

 

 

 

 

Q3 一番印象に残っていることはどんなことでしたか?

A 職人さんにかけられた言葉で、現場監督見習いであった頃、仕事の空いている時間に釘を拾っていたら「そういうところを見ているんだね」と言われました。釘拾いのような小さなことが実は職人さんが仕事を円滑に進めるために重要なことであると理解できました。

 

Q4 建設業に就いて嬉しかったことや大変だったことはなんですか。

A 人から感謝してもらえることが嬉しく、専門用語を理解することが大変です。建築ではセンチ、ミリではなく、尺という単位を使うことがあります。何尺と言われたら何センチだなとすぐに変換することも大変でした。

 専門用語を覚えるにあたって、最初は一覧表を見て覚えたり、恥ずかしがらずに、わからない言葉はその場で周りの人に聞いて解決しました。

 

Q5 建設業に就いて将来こんな建物を建築したい希望はありますか。

 A 近年、災害や台風などが昔に比べて多くなりました。

建設業として、多くの方が安心安全に暮らせる社会を提供することを意識しながら仕事をしています。

私の中では、皆さんの暮らしの役に立てるような仕事を続けていきたいと思っています。

  

 

Q6 建物や道などをつくる上で、一番心がけていることと注意しなければいけないことはなんですか

A 命あっての仕事なので安全面を最大限考慮し、現場作業者や周囲の方が怪我をしないように注意しています。あらかじめ、あらゆることを想定し、工事を進めることです。

 

Q7 建築の中で何に一番魅力を感じていますか

A 多くの人がにこやかに過ごしたり、安心できる環境をつくることです。また、仕事中の苦労の成果が大きな形として表れることは魅力であるとともに、誇りを感じ、次の仕事へのモチベーションになります。

 

Q8 人間関係で一番苦労することはなんですか

A お互い手を差し伸べたり、協力関係がすぐ築けたが、人の輪の中にとけこんでいくのが大変です。

 

Q9 なぜ一度就職した会社を辞めて上原建設で働こうと思ったのですか。

A 理由は3つあり、1つ目は自分自身が成長するために、環境を変えようと決意したからです。2つ目は、偶然同じようなタイミングで父からも「上原建設で働いてみないか」と声をかけてもらいました。3つ目は、会社について知る中で一緒に成長したい。また、一緒に働きたいと思った人が多くいることです。おかげで、未経験ながら、様々なことに挑戦させてもらっています。

 

Q10 上原建設の社長になろうと考えていますか

A その覚悟を決めて仕事をしています。この地域にとって、いい仕事をすることを常に考えています。

 

Q11 プライベートでやっていることはなんですか。

A 高校時代の仲間たちと週1回のペースでバスケットボールをしています。

 

 

Ⅲ 現場確認の手助け〜ドローンの実演〜

  

Q なぜ建設業でドローンを使うのか

A 人が足を踏み入れることが難しい場所などを上空から見るためです。また、測量といった作業を行うため、ドローンを取り入れています。

 

Q ドローンはいくらほどしたのか

A 十数万円しました。機能により数万円から一千万円単位のものがあります。

  

【ドローンを動かすコントローラー】

 

ドローンを操縦したときの感想

 操作するのが難しそうだなと思いましたが、操作すると案外難しくなくスムーズに動きました。 しかし、スティックを上に倒すと上昇できると聞きやってみたら、上昇が意外と早く、体育館の半分くらいまですぐに上昇してすごいと思いましたが、天井にぶつからないかドキドキしました。 ドローンにはカメラが付いていて最後に写真を取りました。

 

  

ドローンのカメラで上から写真を撮影していただきました

 

 

Ⅳ 一言感想

生徒O

 ドローンが飛んでいる時、結構安定していたので少し驚きました。

 

生徒K

 人生で初めて飛んでいるドローンを見て、感動しました。

 

生徒T

 災害時や、普段の建設に関するお話を聞き、建設業は暮らしの役に立つ為の仕事だけでなく、将来なくなってはいけない仕事だと学ばせてもらいました。

 

生徒H

 複雑な過程があるのはわかっていたが、もっと複雑で簡単ではないことがわかった。

 

生徒M

 下仁田高校のブロック塀を柵に建て替えた会社が上原建設だったということを知りました。

 

生徒K

 はじめてドローンを見て驚いた。自分でも飛ばしてみたいと思った。

 

生徒K  上原建設が普段どんな仕事をしているのかが詳しく知れたので良かったです。

 

生徒S

 建築業は大変だけどやりがいのある仕事なんだと教えていただきました。

 

生徒S

 建設業はいろいろなことをしていることがわかった。ドローンを使った仕事も見てみたくなりました。

生徒S

 ドローンを操縦するのは、難しかった。

 

生徒T

 ドローンという小型機器を使うことにより、より安全に現場確認ができることを知りました。

 

生徒M

 建築業の仕事はよくわかってなかったが建築するまでの過程が知れて良かった。

 


事業所プロフィール

上原建設株式会社

 

 ・群馬県甘楽郡下仁田町大字川井196-2

 ・業 種 総合建設業(土木・建築工事一式)

 ・創 業 1902年4月

 ・設 立 1964年11月

 ・URL https://ue-ken.co.jp

  

 ・Instagram

 

 

取材対象者プロフィール

 総務部 五十嵐 真洋(32)

 仕事  工事現場監督、新卒者等採用担当

 

 取材協力:下仁田町商工会青年部

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